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会津只見自然通信
No.54 2008年・秋号    トップ
懐かしい風景がある。優しい人がいる。只見町から発信する季節の便り。
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城戸真亜子、奧会津を描く | 蝦夷春蝉の鳴く郷

只見町では豊かな自然をみなさんに楽しんで頂くため、自然ガイドインストラクターの養成を行っています
今回は養成講座受講中の目黒淳一さんに、只見の自然について寄稿して頂きました
  
 
  蝦夷春蝉の鳴く郷

 谷間に初夏の風が吹き渡る頃、只見の山々では蝦夷春蝉(エゾハルゼミ)が鳴き始めます。
蝦夷春蝉は五月下旬頃発生する小さなセミで、主にブナ林で生きています。陽が差すと一斉に鳴き始め、
陰ると一斉に鳴き止む習性があります。夏蝉ほど大きな鳴き声はなく、あたかも呪文を呟くような鳴き声ですが、
全山で一斉に鳴き始めるので山が鳴っているように聞こえます。
 この蝉は、昔、きこり達が山仕事に入り、暇に任せて博打に興じた挙句、道具を取られてしまい仕事が出来なく
なって、山中を「よーき よき よき なた なた なた」と泣きながら探しまわり、終いに蝦夷春蝉になったと
いう伝説があります。山の中でこの蝉の鳴き声を聞くとブナ森の静寂をあらためて感じます。


        


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